フレキシブルオフィスとは?需要が高まる理由やメリット・デメリット、東京・大阪のおすすめ施設を紹介!

フレキシブルオフィス

近年、従来の賃貸オフィスとは異なるサービスとして、フレキシブルオフィスが注目されています。具体的にどのようなサービスなのか気になっている方もいるのではないでしょうか。今回は、フレキシブルオフィスの概要をはじめ需要が高まる理由やメリット・デメリットなどを解説していきます。東京と大阪のおすすめフレキシブルオフィスも紹介しているので、ぜひ活用を検討してみてください。

フレキシブルオフィスとは?

フレキシブルオフィスとは?

フレキシブルオフィスとは、一般的な賃貸借契約とは異なり、運営会社の独自ルールにもとづいて提供されるビジネススペースの総称です。

フレキシブルは、英語でflexibleとあらわし、日本語で柔軟性があるという意味です。その点をふまえると、フレキシブルオフィスは柔軟に利用できるオフィスであり、さまざまな形態がある点についても理解できるでしょう。

すでにフレキシブルオフィスは多様化進んでいて定義が細分化され、さまざまな呼ばれ方をするようになっています。

ただフレキシブルオフィスは、シェアオフィスをさすのが一般的なようです。シェアオフィスは英語でshared officeとあらわし、共有されるオフィスを意味します。

おそらく、フレキシブルオフィスはシェアラウンジを備えるケースがあるほか、ほとんど自社だけでなく他社も利用することから、シェアオフィスというくくりで呼ばれやすいのでしょう。

今後、フレキシブルオフィスという言葉を見かけたときは、シェアオフィスとほとんど変わらないと思っても問題ないといえます。

フレキシブルオフィスの需要が高まる理由

フレキシブルオフィスが注目される理由を3つ解説していきます。

需要が高まる理由1.柔軟に働ける企業を好むビジネスマンが多い

リージャスが世界80か国以上の合計1万5,000のビジネスマンを対象に調査したアンケートによると、2つの内定があれば柔軟に働けないほうを断ると回答したビジネスマンが8割を超えたとのことです。

フレキシブルオフィスは従来の賃貸オフィスと異なり、リビングのようにくつろぎながら働ける環境も登場しています。

すでにフレキシブルに働ける環境が、優秀な人材を惹きつけるソリューションになりつつあります。

今後も快適な環境で働ける独自の工夫を凝らしたフレキシブルオフィスが各社から提供され、さまざま企業に活用されていくことでしょう。

需要が高まる理由2.事業を継続させるやすくなる

近年は新型コロナウイルスの感染拡大が発生しています。オフィスで感染が拡大してしまえば、事業を停止せざるおえない場面にも遭遇する恐れがあります。

その点、フレキシブルオフィスは入居準備や解約にかかる工数が少なく、柔軟に利用可能です。

フレキシブルオフィスを活用すれば、緊急事態に見舞われたときでも、事業を継続できる可能性が高まるでしょう。

需要が高まる理由3.オフィスの賃料が増加傾向

森ビルが行った「東京23区オフィスニーズに関する調査」では、2020年における賃料改定状況の結果が報告されています。直近の賃料改定で賃料が増額になったと回答した企業の割合は約9割とのことでした。

ほとんどの企業が、オフィスの費用について見直しを迫られているといえるでしょう。

一般的な賃貸オフィスでは、賃貸料金以外にもオフィス運営でさまざまな費用が発生します。たとえば、オフィスの内装工事では坪単価で10万円~20万円の費用がかかるといわれています。広いオフィスを用意するのであれば、費用が膨れ上がってしまうでしょう。

その点、フレキシブルオフィスでは入居時の内装工事が不要です。

コストの観点からオフィススペースを確保しやすくなるので、予算に限りがある企業にとっては特に注目すべきオフィス形態でしょう。

参考:2020年 東京23区オフィスニーズに関する調査(森ビル)

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フレキシブルオフィスのメリット

フレキシブルオフィスのメリット

フレキシブルオフィスのメリットを5つ解説していきます。

メリット1.ワンフロアを専有できるサービスもある

フレキシブルオフィスは、シェアオフィスとほとんど変わらないサービスだとお伝えしたので、オフィススペースを他社と必ず共有しなければならないと思ってしまうかもしれません。

しかし、フレキシブルオフィスはあくまで柔軟性の高いサービスであり、中にはフロア専有型のサービスも存在しています。

ワンフロアを専有できるフレキシブルオフィスを利用すれば、他社の視線や声などを気にせず仕事に専念できます。

また、フロア専有型のフレキシブルオフィスには、人数が増加しても追加料金が発生しないサービスもあります。プロジェクトのメンバーが突然増えたときでも柔軟に対処できるでしょう。

メリット2.マンスリー契約で気軽に入退去できる

一般的な賃貸オフィスでは、2年契約がほとんどです。法律上、最低1年以上でないと契約が成立しません。途中で解約すると、違約金が発生するケースもあります。

その点、フレキシブルオフィスは、基本的にマンスリー契約をベースとしたサービスです。マンスリー契約とは一般的に必要な期間だけ借りられる仕組みとして知られています。

つまり、自社の目的に応じて使いたいときに必要な期間だけ利用可能です。事業を拡大するために従業員を増やさなければならないケースにも柔軟に引っ越しできます。

メリット3.利用料金が明快で契約トラブルを回避しやすい

フレキシブルオフィスでは、オフィスの利用料金にランニングコストや入退去時コストなどが含まれています。たとえば、水道光熱費やWi-Fi通信費、清掃費、設備費、内装工事費、原状回復費などです。

利用料金が安くても、ほかの費用があとから発生することが判明すると、契約者間でトラブルが生じる可能性があります。

その点、フレキシブルオフィスであれば利用料金が明快です。はじめてサービスを利用する方でも安心して契約できるでしょう。

メリット4.コミュニティマネージャーが常駐

フレキシブルオフィスには、コミュニティマネージャーが常駐しています。

コミュニティマネージャーは、コミュニティ(共同体)とマネージャー(管理人)を組み合わせた言葉であり、施設の利用者のコミュニティ形成を推進することが主な役割です。

具体的には、利用者が集まる交流イベントを企画したり、利用者同士のトラブルを解決したりします。

他社との交流によって新たなアイデアを獲得したい方、他社とのコラボレーションで新たなビジネスチャンスを生み出したい方であれば、フレキシブルオフィスが適しているといえるでしょう。

メリット5.自由度が高く独自のサービスが展開されている

フレキシブルオフィスは、一般的な賃貸オフィスと異なり自由度の高いオフィスです。フレキシブルオフィスごとに独自のサービスを提供しており、うまく選択すればビジネス環境がさらに快適になります。

たとえば、無料でコーヒーを飲めるサービスや、有料でオリジナルビールを販売しているサフレキシブルオフィスがよい例でしょう。

中には100名を収容できる地下イベントスペースをはじめ、バーベキューや合宿に使える貸切スペースを提供しているフレキシブルオフィスもあります。

事業の内容や社員の希望と照らし合わせて、快適なフレキシブルオフィスを探してみてはいかがでしょう。

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フレキシブルオフィスのデメリット

フレキシブルオフィスのデメリット

フレキシブルオフィスは柔軟に利用できる特徴が、かえってデメリットに変わってしまうこともあります。フレキシブルオフィスのデメリットを見落とさないように注意しましょう。

デメリット1.セキュリティに課題がある

フレキシブルオフィスの中には、ワンフロアをほかの企業とシェアするサービスもあります。

しかし、他社に知られたくない機密情報や個人情報を扱う業種も少なくありません。多くの人が出入りする施設であれば、情報流出の危険も高まるでしょう。

したがって、フレキシブルオフィスを利用するときは、鞄にロックをかけたり電話専用のブースを利用したりするなど、セキュリティ対策を講じなければなりません。

フレキシブルオフィスには鍵付きの完全個室を提供しているサービスもあるので、情報漏洩のリスクを減らしたい方は検討してみるとよいでしょう。

デメリット2.多拠点に対応していないケースもある

企業では、さまざまなエリアから出勤する社員がいます。取引先から自宅が近いのに、わざわざ本社に戻るのは、社員にとってストレスだといえます。

自分の自宅や取引先に近い場所で拠点を利用できれば、本社に移動する時間を節約できて効率的です。

その点、フレキシブルオフィスのすべてが多拠点に対応しているわけではありません。

社員が本社から離れてモバイルワークをする機会が多い企業は、多拠点に対応しているオフィスサービスを検討したほうが望ましいでしょう。

デメリット3.内装を社内で決められない

フレキシブルオフィスは内装工事が不要であり、スムーズにオシャレなオフィススペースで働けます。

しかし、社員によってはデザインに対する好みは異なります。必要な家具や器具がそろっていても、見た目や機能性に不満を抱く社員がいてもおかしくはありません。

自社に適したオフィススペースを一から構築したい場合、賃貸オフィスを契約して環境を整えたほうが好ましいかもしれません。

フレキシブルオフィスと混同しやすいサービス

フレキシブルオフィスは柔軟に利用できるサービスとしてお伝えしましたが、フレキシブルオフィスのように従来の賃貸オフィスと異なる特徴を持つオフィスサービスがさまざま知れ渡っています。

たとえばレンタルオフィスやセットアップオフィスなどです。フレキシブルオフィスとは別にそれぞれの特徴を確認しておけば、自社に適したオフィスサービスが見つかりやすくなるでしょう。

ここからはフレキシブルオフィスと混同しやすいサービスの特徴を解説していきます。

サービス1.レンタルオフィス(サービスオフィス)

レンタルオフィスとは、ビジネスに必要なオフィスが完備されているオフィスサービスです。内装やオフィス家具、電話、インターネット環境があらかじめ整っているので、スムーズにビジネスを開始できます。

レンタルオフィスはサービスオフィスと呼ばれることが多く、単にオフィススペースを貸し出すだけでなく、ビジネスに役立つサービスまで提供しているケースがほとんどです。

たとえば、受付サービスや秘書代行サービスなどが挙げられます。受付や秘書を雇用しなくて済むので、人件費を削減できるでしょう。

また、ハイグレードなビルやシンボルタワーなどを利用できるケースがあり、レンタルするエリアを適切に選択すれば、自社のブランド力を高めるのにも役立つでしょう。

レンタルオフィスでは、会議室やコピー機・FAXなどの利用が有料になるケースもあります。無料と有料のサービスをきちんと区別しておかないと、契約後に損をする可能性があるので注意してください。

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サービス2.セットアップオフィス

セットアップオフィスは、オーナー側で内装を用意してテナントに貸し出すオフィスサービスです。

そもそもセットアップとはハードウェアやソフトウェアを使える状態にすることを意味する言葉です。その点をふまえると、セットアップオフィスはすぐにビジネスをスタートできるという意味合いが呼び名に込められていると考えられます。

セットアップオフィスは、多くのテナントに受け入れやすいように、機能やデザインなどは汎用性の高いレイアウトに調整され、執務スペースはあまり手を加えない傾向があります。

したがって、社員から受け入れられやすい内装のオフィスを見つけるのにさほど苦労はしないでしょう。

ただし、内装工事や備品費用が賃料に反映されています。周辺の相場よりも賃料が高くなる可能性が高い点は知っておきましょう。

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各サービスの特徴のまとめ表

ここまでご説明したレンタルオフィスとセットアップオフィスの特徴を表にまとめました。

オフィスの種類 レンタルオフィス
レンタルオフィス ・ 秘書代行サービスや受付サービスなどビジネスに役立つサポートを受けられる
・ ハイグレードなビルやシンボルタワーなどを利用できるケースが多い
・ 会議室やコピー機、FAXなどが有料の場合もある
セットアップオフィス ・ すぐにビジネスをスタートできるというコンセプトが強い
・ 内装は汎用性の高いデザインで人を問わず受け入れられやすいように工夫されている
・ 通常の賃貸オフィスよりも賃料が高くなる可能性がある

フレキシブルオフィスのおすすめ3選

フレキシブルオフィスの概要を知って、具体的なサービスに興味が湧いてきた方もいるでしょう。ここからはフレキシブルオフィスのおすすめ3選をご紹介していきます。

フレキシブルオフィス1.+SHIFT KANDA

+SHIFT KANDA

+SHIFT KANDAは、コンパクトでありながら多様な機能と豊かな空間を備えた東京のフレキシブルオフィスです。岩本町駅や神田駅、秋葉原駅、小伝馬町駅などさまざまな駅から徒歩で通えます。

2階から11階の10フロアが専有オフィススペースであり、個人デスクや集中ブース、収納付きハイカウンター席、ゆったり座れるソファ席などが用意されています。

1階の共用ラウンジには、大型モニター付きで6席のミーティングルームがあり、テレフォン個室ブースもあります。

高速Wi-Fiやプリンタ複合機、冷蔵庫、電子レンジなどさまざまな付帯設備も利用可能です。1杯あたり150円で飲めるコーヒーも提供しており、仕事の合間にリラックスするのに役立ちます。

社員の状況に応じてベストな環境を使い分けられる点は、まさにフレキシブルだといえるでしょう。

DATA

  • ● 住所:東京都千代田区神田岩本町4-7
  • ● アクセス:岩本町駅から徒歩5分、神田駅から徒歩7分、秋葉原駅から徒歩8分、小伝馬町駅から徒歩9分
  • ● 営業時間:問い合わせ中
  • ● 料金:賃料、管理共益費、家具・機材使用料、清掃費、廃棄物処理費、水道光熱費、Wi-Fi通信費、印刷費

<公式サイトへ>

フレキシブルオフィス2.WeWork 神谷町トラストタワー

WeWork 神谷町トラストタワー

WeWork 神谷町トラストタワーは、東京都港区にある最大利用キャパシティ約3,800名のフレキシブルオフィスです。

虎ノ門の過去や現代をコンセプトにしたアートや内装に特徴があります。

カジュアルな打ち合わせに適したラウンジや、ビジネス戦略の構築にピッタリの専用オフィス、喫煙スペース、会議室なども用意されています。

共用エリアにはふんだんに観葉植物が配置されていて癒しが漂い、中には和を感じられる座敷のスペースもあります。

高層ビル街にあるフレキシブルオフィスなので壮大な夜景を楽しめる環境です。仕事帰りに東京タワーを眺められるのも魅力的でしょう。

徒歩圏内に同サービスが運営する複数の拠点もあり、拠点間で交流を深められます。

各ワーキングスペースで、コミュニティマネジメントチームがメンバーをサポートしてくれるため、フレキシブルオフィスの利用が初めてでも安心してビジネスに専念できるでしょう。

DATA

  • ● 住所:東京都港区虎ノ門 4-24-6
  • ● アクセス:神谷町駅から徒歩1分、六本木一丁目駅から徒歩9分
  • ● 営業時間:問い合わせ中
  • ● 料金:問い合わせ中

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フレキシブルオフィス3.コモンルーム梅田

コモンルーム梅田

コモンルーム梅田は、大阪駅から徒歩3分のところにある大阪のフレキシブルオフィスです。

スタイリッシュな内装デザインと作業に集中できる落ち着いた空間に整えられています。

共有スペースではさまざまな職業に就くビジネスパーソンが集うため、ビジネスのシナジー効果が生じやすい環境です。

専用の個室を24時間利用できるプランもあり、他社の視界に入らない空間でビジネスに専念したい方にも適しています。

コモンルーム梅田では平日と土曜日にコンシェルジュが滞在しているのも特徴です。コンシェルジュサービスは無料であり、来客対応やドリンクサーブ、郵便の受け渡しなどの要望に応じてくれます。

見学も随時行っているので、フレキシブルオフィスについて興味がある方は、一度見学してみてはいかがでしょうか。

DATA

  • ● 住所:大阪市北区芝田2-8-11共栄ビル3F(受付)
  • ● アクセス:各線大阪・梅田駅から徒歩3分
  • ● 営業時間:受付平日・土曜9:00-18:00
  • ● 料金:ドロップイン1,100円(税込)~

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まとめ

以上、フレキシブルオフィスの概要をはじめ、需要が高まっている理由やメリットやデメリットなどを解説しました。

通常の賃貸オフィスと異なり、オシャレな内装のスペースでスムーズにビジネスを始められる点や、マンスリー契約で気軽に拠点を確保できる点などに魅力を感じていただけたのではないでしょうか。

ただ、新しい種類のオフィスを初めて利用することに、不安を感じる方もいるかもしれません。その点、フレキシブルオフィスはコミュニティマネージャーが存在しているオフィスが多いので、悩みを相談しやすい環境です。

少しでも不安があれば、実際にフレキシブルオフィスを来訪し、コミュニティーマネージャーに相談してから利用を検討してみてください。